研究課題
基盤研究(C)
慢性腎臓病(Chronic kidney disease: CKD)患者のタンパク質制限療法では、食事タンパク質の摂取量に関する基準は提示されているが、食事タンパク質の質に関する検討は少ないと思われる。本研究では、CKDモデルラットにタンパク質源が異なる低タンパク質食を給仕したところ、血漿酸化型アルブミン比率に差が生じることを見いだした。今後、酸化型アルブミン比率の上昇を抑制する効果的な食事療法を提案することができるかもしれない。
栄養科学
患者数1,330万人に及ぶ慢性腎臓病(CKD)の患者は、重症化とともに心血管疾患合併症の発症リスクが高く、その発症はCKD患者における死亡原因の第1位である。病態の重症化や合併症の発症に対し、血漿タンパク質の1つであるアルブミン分子の酸化修飾が影響を及ぼす可能性がこれまでに報告されていた。本研究成果は、このアルブミンの酸化を食事療法によって軽減できる可能性を示唆する重要な研究である。