研究課題/領域番号 |
19K11684
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
大石 勝隆 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 研究グループ長 (50338688)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | サーカディアンリズム / 体内時計 / 時間栄養学 / 睡眠 / 認知機能 / 機能性食品 / バイオマーカー |
研究成果の概要 |
マウスを用いた実験により、慢性的な朝食欠食が、活動期における深部体温リズムや睡眠脳波をかく乱し、認知機能を低下させることを明らかにした。独自に開発した慢性的なストレス性睡眠障害モデルマウスにおいて、認知機能の低下や不安様行動の増加を示すとともに、ナチュラルココアの摂取が睡眠覚醒リズムや活動リズムの乱れを抑制する可能性を明らかにした。また、本モデルマウスを用いて、唾液中のmiRNAが、睡眠障害の未病マーカーとなり得る可能性を示した。魚油に含まれるDHAやEPAによる脂質代謝改善効果とその至適摂取のタイミングについてヒト試験を行い、朝食時の魚油の摂取が有効であることを明らかにした。
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自由記述の分野 |
時間生物学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
朝食欠食と学業成績との関連は児童・生徒を対象として多くの報告があったが、動物モデルを使うことによって生物学的にそのメカニズムを明らかにすることができた。我々が開発した睡眠障害モデルマウスが、睡眠障害性の神経行動障害のモデル動物となり得ることを示すとともに、ココアの睡眠障害改善効果を明らかにすることで、本モデル動物が、睡眠改善食品の探索に有用であることを示すことができた。ヒト試験により、魚油の脂質代謝改善効果が、朝食時の摂取と夕食時の摂取で異なることを明らかにし、食品の機能性が摂取のタイミングで異なるという時間栄養学的な考え方を社会に広めるためのきっかけとすることができた。
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