本研究の目的は、ロウ層除去玄米(DBR)の摂取が、花粉症有症者のQOLに与える効果を検証することである。DBRは、玄米表面にあるロウ糠層を取り除いた米で、自然免疫の活性化作用を有する。試験は、オープンラベル無作為化並行群間比較試験とした。過去2年間に花粉症症状を呈した成人男女28名を無作為に精白米またはDBRの2群に分け、両群がそれぞれ5ヶ月間摂取した。試験参加者は、日本アレルギー性鼻炎QOL標準調査票を1週間毎に記録した。服薬状況は毎日記録した。総合鼻症状薬物スコアおよび総合眼症状薬物スコアの分析から、DBRの定期的な摂取は、花粉症の鼻、目症状や服薬状況の管理に有効である可能性が示唆された。
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