日本における肥満人口は、2000万人を超えている。特に男性は、肥満の割合が増加しているだけでなく、肥満人口の約半数は、糖尿病・脂質異常症・高血圧症などを伴った生活習慣病を合併している。これらの生活習慣病発症の原因は、新しい脂肪細胞の増殖(過形成)と細胞サイズの増加(肥大)さらにアディポサイトカイン産生異常であることが報告されている。本研究ではこれまで報告されていなかったIRBITが脂肪組織量および脂肪細胞分化を調節する新規分子であることを明らかにした。今後さらなる分子メカニズムを詳細に検討することにより、新たな分子を分子をターゲットとした生活習慣病治療薬の開発につながるものと考えている。
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