簡便な体力テスト(特に筋に関するテスト)の成績が生活習慣病の発症リスクとのマーカーとなる可能性が示された。近年、身体を動かすことは健康によいことは常識として受け入れられているが、これは主に有酸素性の身体活動が念頭に置かれている。一方、筋力やパワーなどの筋に関する体力は、有酸素性の身体活動によって向上させることは難しい。さらに、全身の筋力を反映する握力は40歳以降から急激に低下することから、中年期以降の筋力トレーニングの重要性が強調された。2024年1月に公表された身体活動・運動に関する新ガイドでは筋力トレーニングの実施が推奨されており、本研究はその推奨を間接的に支持する結果となっている。
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