研究課題
基盤研究(C)
超高齢化社会を迎える日本にとって、老化メカニズムを解明し、健康寿命を延長することは最重要課題である。骨髄間葉系幹細胞は、損傷時における治癒プロセスに貢献しており、既に複数の疾患をターゲットとした臨床応用が試みられている。我々は、これまでの研究から、老化により生体内の間葉系幹細胞が機能低下を起こすことが、個体の老化の原因となっているとの仮説を立て、神経疾患動物に対して、ラットから採取したMSCを経静脈的に投与した結果、寿命の延伸効果が得られることを報告した。本研究の成果により、健康寿命の延長が可能となれば、超高齢化社会を迎えているわが国において、大きな福音となり、波及効果は極めて高いと思われる。
神経科学
本研究における研究の成果によって、認知症などの神経疾患動物モデルに対する骨髄間葉系幹細胞の経静脈的投与は病状の進行(運動・認知機能の低下)を抑制し、さらに寿命の延伸が得られることが判明した。超高齢化社会を迎える本邦にとって、健康寿命を延ばすことが可能になれば、今後における有用性を考慮した際の学術的・社会的意義は高いものと考えられる。