近年、世界的に慢性腎臓病患者数が増加している。慢性腎臓病の食事療法や運動療法については、科学的根拠が少ないため、誤った食事療法や運動制限が行われたりしている。本研究により、食事と運動療法を組み合わせて腎障害の進展を抑制することが慢性腎臓病によるサルコペニアにも有用である可能性が示唆された。今後、さらに詳細に適切なエネルギー産生栄養素の摂取比率や運動による効果が明らかとなれば、食事療法や運動療法による慢性腎臓病の予防や重症化予防の重要性が明らかとなり、患者の健康寿命の増進、QOLの改善、医療費の削減などに貢献できる可能性があるため、本研究成果は社会的意義があると考える。
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