TCPはインターネットを流れるトラヒックの主要部分を占める。その振る舞いは輻輳制御アルゴリズムにより決定づけられる。このため現在インターネット上でどのようなアルゴリズムがどの程度使用されているかを推定することは重要となる。本研究は、ネットワークを流れるトラヒックの通信ログに基づいてその送信側の輻輳制御アルゴリズムを推定する方法を提案するもので、機械学習を用いて、最新の輻輳制御アルゴリズムまでの推定を可能としたものである。ローカル環境での評価で正しい推定が可能であることを確認し、さらにインターネットに接続された実際のサーバのアルゴリズムの推定を行ったことは、十分に学術的および社会的な意義がある。
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