上腹部の柔軟度を新しい健康指標とするために、指装着型の位置・力センサユニットを開発し、研究協力施設において計測実験を行うことにより定量評価した。上腹部は呼吸筋の影響を受けて大変形し、また消化器の運動状態、血流状態、精神状態なども腹部の硬さに多重的に関与するが、結果として表出する上腹部の硬さからわかることを探った。具体的には、眼心臓反射の前後で上腹部の上下動運動(呼吸運動に相当)の変化を測定し、解析することで、自律神経と呼吸との関係性を複数の被験者に対して実験した結果、双方の相関が大きいことがわかった。また、ユーザが日常的に上腹部の硬さを測定できるデバイス開発を行い、原型を提示することができた。
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