研究課題/領域番号 |
19K12695
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
池田 潤 筑波大学, 人文社会系, 教授 (60288850)
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研究分担者 |
逸村 裕 筑波大学, 図書館情報メディア系, 教授 (50232418)
芳鐘 冬樹 筑波大学, 図書館情報メディア系, 教授 (30353428)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 学術誌 / 評価 / 指標 / 著者所属 / 多様性 |
研究実績の概要 |
2年目となる2020年度は、1年目の成果をJ-STAGEに収録された152誌の全1,529,285件のメタデータに適用し、iMDを算出する過程を可能な限り自動化することを試みる計画であったが、これについては、計画を前倒しして1年目に完了し、報告書をJSTに提出済みである。この成果を踏まえ、科学技術・学術審議会やRA協議会第6回年次大会等の国内の会議で招待講演やポスター発表を行なった。International Conference on Scientometrics and Informetrics 2021での口頭発表にも応募した。残念ながら採択には至らなかったが、2名の査読者から有益なコメントを得ることができた。また、複数の雑誌からインタビューを受け、研究成果のアウトリーチにも努めた。 並行して、J-STAGEに収録されていない紙媒体の学術誌のiMDの算出を進め、算出されたiMDを分野別、言語別、国別、発行機関類型別、データベース別に集計したり、IFとの相関等を分析したりすることで、数値の信憑性を検証する予定であったが、コロナ禍の影響で筑波大学附属図書館での作業が大幅に縮小され、国立国会図書館での文献調査は全くできなかった。そのため、学生アルバイト等の人件費を翌年度に繰り越した。また、年度末にケンブリッジ大学のJohn Green教授(Snowball Metricsの開発者)から研究の進捗ついてレヴューを受ける予定であったが、コロナ禍の影響もあり、実現に至っていない。そのため、招聘にかかる旅費も翌年度に繰り越した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
J-STAGEに収録されていない、算出されたiMDを分野別、言語別、国別、発行機関類型別、データベース別に集計したり、IFとの相関等を分析したりする必要があるが、コロナ禍の影響で筑波大学附属図書館での作業が大幅に縮小され、国立国会図書館での文献調査は全くできず、予算も執行できなかったため。
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今後の研究の推進方策 |
2021年度は最終年度となるため、一部の調査作業を外注するなどして、紙媒体の学術誌のiMDの算出を進める。また、2020年度に実現しなかったレヴューについては、3年間の成果を総括するオンラインシンポジウムの一部として実現を目指す。 International Conference on Scientometrics and Informetrics 2021に投稿した論文に対する査読コメントを踏まえて改訂を行いつつ、適切な投稿先を検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
J-STAGEに収録されていない紙媒体の学術誌のiMDの算出を進める予定であったが、コロナ禍の影響で筑波大学附属図書館での作業が大幅に縮小され、国立国会図書館での文献調査が全くできなかったため、学生アルバイト代が執行できず、次年度使用額が生じた。 引き続き、コロナ禍の影響が続く場合、一部の作業を業者に外注するなどして、令和3年度分として請求した助成金と合わせて使用する予定である。
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備考 |
池田潤、森本行人「『Impact Factor至上主義』から脱却せよ」『Acaric Journal』Vol. 1、pp. 30-31、2021 池田潤、新道真代、森本行人「人文社会学から仕掛けたムーブメント:現代の学術出版が抱える3つの壁を突破せよ」『Blank:a』Vol. 7、pp. 8-12、2021
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