| 研究課題/領域番号 |
19K12700
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| 研究機関 | 大阪市立大学 |
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研究代表者 |
永田 好克 大阪市立大学, 大学院工学研究科, 准教授 (70208023)
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| 研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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| キーワード | 人文情報学 / 地名辞書 / メコン河中流域 / 地図 |
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| 研究実績の概要 |
課題初年度の本年度は、タイおよびラオスの地名履歴データを構築するために必要な調査として、地図資料ならびに関連図書資料の収集と、タイにおける聞き取りによる村落レベルの古い地名に関する情報の収集を予定して研究を進めた。地図資料としてタイ、およびラオスを含むインドシナ半島部の19世紀末以降の数多くの古い地図を複写入手することができた。今回新たにたどり着いた地図セットのうち、第二次世界大戦期に当時の中国で発行されたインドシナ半島部の地図は、本邦における外邦図と対比できるものとして重要な情報を含むことを見出した。その概略について国際会議で報告する機会があり、主に台湾からの参加者らと意見交換したことで、今後も当該資料の来歴や関連資料について継続的に情報を交換する契機となった。
入手した地図資料などに基づいて、タイにおける現地調査を本年度中に一度行うことを準備していたが、新型コロナウィルス感染症拡大の兆しを懸念し、現地調査を見送らざるをえなくなった。そのため、古い地図にみられる地名と現在使われている地名の突合せや、古い地図に記載されていない地名の聞き取りなど、地名履歴を構築するためのデータ収集は、予定通りには実施できないでいる。
地名データの整理と地名履歴データの構築は、収集できた地図資料を用いて進め、また国際会議ならびに国内学会での報告は行ったが、既存資料にみえない地名の収集を課題ととらえて着手した本課題であり、現地調査を再開できる環境が整うことを希求している。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本課題における主要な調査のうち、19世紀末以降発行の地図資料ならびに地名に関する関連図書資料の探索と複写の入手は、予定通り行うことができた。しかし、タイにおける地名に関する聞き取り調査については、延期せざるをえない状況にあり、この調査結果を加味した考察に着手できないところで遅れを生じている。
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| 今後の研究の推進方策 |
現地調査、資料調査ともに国外での活動を前提にしている本課題において、現地へ向かうことを再開できる時期が見通せない中、初年度に入手できた資料を活用した研究活動を進め、調査再開に備えたい。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
2月下旬にタイにおける現地調査を準備していたが、新型コロナウィルス感染症の影響下で調査を実施することは不適切であると考え、年度内の実施を取りやめたために、次年度使用額が生じている。
次年度の現地調査実施は、現時点でその可否も含めて見通せない状況であるため、現地調査の再開に備えながら、地名履歴データシステムの構築に重点を置くなどの工夫により、有効に研究資金を活用したい。
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