研究課題/領域番号 |
19K12829
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90130:医用システム関連
|
研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
原田 顕治 自治医科大学, 医学部, 准教授 (10815012)
|
研究分担者 |
星出 聡 自治医科大学, 医学部, 教授 (90326851)
苅尾 七臣 自治医科大学, 医学部, 教授 (60285773)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
キーワード | 血圧変動異常 / 心不全 / 起立性高血圧 / フレイル |
研究成果の概要 |
当院に入院した高齢者HFpEF患者を対象に,退院後1年以内の再入院および全死亡を含めた予後につき起立性高血圧やフレイルとの関連を検討した(70例,女性36例,年齢77.8±7.6歳)。起立性血圧変動は安静臥位後,起立3分後の血圧値の変動を確認した。その他,フレイル,認知機能低下(MMSE),血清Cr,退院時NT-pro BNP高値 (>900pg/ml),GLS(左室収縮能のストレイン指標)を加え多変量解析を行った。一年以内の再入院および全死亡を加えた項目ともNT-pro BNP高値と起立前後の血圧差が予測因子であった。起立時の血圧上昇がHFpEF患者の予後に関与している可能性が示唆された。
|
自由記述の分野 |
心不全
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高齢化に伴い増加する心不全は高血圧に伴う左室収縮力が保たれた心不全(HFpEF)の割合が多いとされる。しかしHFpEFのメカニズムは不明な点も多く、確立した治療法もない。さらに心不全に高齢者特有のフレイルが加わることで予後や健康寿命の短縮につながるとされる。日常生活の中で最も頻繁な動作である起立に伴う血圧変動の異常である起立性高血圧は高齢者特有の血圧変動性の増大を反映する。この起立性高血圧は交感神経亢進や後負荷増大にもたらされるものでありHFpEF発症と関連がある可能性がある。今回の研究で起立性高血圧がHFpEFの発症との関連が示された。新たな心不全発症の危険因子として研究していく必要がある。
|