高齢者の転倒は,医療費が毎年7,300億円にも上ること[林ら,2007],寝たきりになる原因の第3位であることなどから,超高齢社会を迎えた我が国にとって特に重要なテーマである.転倒は,そのリスクが高い者を早期に見つけることさえできれば,見守りを増やすなどの適切な対策をとることができる.しかし現状では,リソース不足など様々な理由で,個々人の転倒リスクの早期発見は実現に至っていない.本研究のように簡易センサで転倒リスクを評価できるようにすることは,このような問題を解決する手段として高い有用性が期待できる.
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