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2023 年度 研究成果報告書

近世から現代までの東南アジア山地民の移動が国家にもたらした影響に関する研究

研究課題

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研究課題/領域番号 19K13366
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分03030:アジア史およびアフリカ史関連
研究機関防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群)

研究代表者

岡田 雅志  防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群), 人文社会科学群, 准教授 (30638656)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2024-03-31
キーワード移民 / ラオス / 国家 / ベトナム / 山地世界 / タイ / フランス / アメリカ
研究成果の概要

本研究は、近世~現代の東南アジア山地民の移動が関係諸国家に与えた影響を明らかにするものである。歴史の主体として周縁的な位置づけを与えられてきた山地民であるが、歴史学・人類学・社会学の手法を用い、ベトナム・タイ・アメリカ・フランスなど複数地での調査を実施することにより、山地民の国を跨る移動という営為が、近世以来、移動先の国境管理や住民把握に多大な影響を与えてきたことを明らかにした。加えて、近代以降、国民意識形成の文脈で山地民の存在が重要になると、山地民の側でも国家に対してどのような立場をとるかということが移動とあわせて戦略的な課題となったため、両者の関係が相補的に展開したことを明らかになった。

自由記述の分野

東南アジア史

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究で明らかになった、山地民の移動という行為が近世から現代までの国家に与えた影響は、これまでの国家中心の歴史や、山地民の主体性を強調する歴史では、見えてこなかった点であり、単に視点を逆転させただけでなく、国家の形成・維持につきまとう人の移動という普遍的な問題を移動する側と管理する側の双方から捉えたものであり、新たな歴史叙述にも貢献するものである。
また、難民としてディアスポラ的に世界に拡散した山地民が、各国民国家と自分達のコミュニティとの間で調整を行いながらアイデンティティを形成してゆくという本研究が提示した山地民像は、現代の国民国家とグローバル移民の問題を理解する上でも重要である。

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公開日: 2025-01-30  

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