本研究成果の学術的意義は、置戸黒耀石原産地の資源情報が復元され、同原産地における資源環境および資源利用の変遷過程が把握されたことである。本研究により、先史時代の当該原産地における人類活動が資源環境と自然環境と密接に関連することが明らかになったことで、原産地研究に「資源・自然環境と人類活動の対応関係の解明」という新たな視点を提示したことは重要な成果といえる。また、社会的意義としては、発掘調査時に地元中学生を対象とした地域連携事業を実施することで、本研究の成果だけでなく地域における文化財の重要性についても発信できたことがあげられる。
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