研究課題/領域番号 |
19K13452
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
菅野 拓 大阪市立大学, 大学院文学研究科, 准教授 (10736193)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | サードセクター / 協働 / 制度 / 社会ネットワーク / 革新自治体 / ガバナンス / 地域 / 規範 |
研究実績の概要 |
これまでの調査によって、マルチセクターの協調には、ハブとなる人物が存在することによって情報伝播が効率化しているスケールフリー性をもつ社会ネットワークの構造を、地域の様々なセクターで有効利用できるかが重要な条件であることが判明している。特にハブとなりやすいのはサードセクターや複数セクター兼務のキーパーソンであり、サードセクター専業者や兼務者が地域間をつなぐ役割を果たしている。ただし、市場セクターや政治・行政セクターにも、ハブの役割を担うキーパーソンが存在し、単純にセクターのみでハブが存在することを説明できない。ハブとなる割合が最も多かったのは複数セクターを兼務するキーパーソンであった。 彼らは、それぞれのセクター特有のルールや規範を理解し、異文化を翻訳できる立ち位置にいる。このことから、マルチセクターが協調していく際の鍵のひとつは彼らの文化翻訳能力であることが示唆された。 本年度はこのような社会ネットワークの張り巡らせかたやハブとなる人物が輩出されていく機構を、具体地域を定め、歴史的に検討することを試みた。 しかし、コロナ禍によって、様々な地域を訪問しての調査は著しく制限され、対面による関係構築が不十分な状況のなかフィールドワークを実施することとなった。その中でも、当該地域にかかわる基礎資料の収集や、その所在把握を実施するとともに、キーパーソンの把握や関係構築を実施した。そのため、今後の研究推進のための基盤の整備は達成したと考える。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
対面での関係構築が必要なフィールドワークがコロナ禍によって思うように進んでいない。
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今後の研究の推進方策 |
1960年代に革新自治体であった都市に焦点をしぼり、協働にまつわる自治体・地域の状況を歴史的に検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍により執行が難しくなったため。
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