研究課題/領域番号 |
19K13548
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分05050:刑事法学関連
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研究機関 | 金沢美術工芸大学 (2021-2022) 龍谷大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
ブルースター デイビッド 金沢美術工芸大学, 美術工芸学部, 講師 (30814652)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 違法薬物 / Q技法 / 依存症 / 政策実践 / 実務家 / 刑事司法 / 社会復帰 / 出所者 |
研究成果の概要 |
本研究は、保護観察中および仮釈放中、あるいは違法薬物犯罪で執行猶予のついた人々と関わる多様な実務家(n=89)が、違法薬物政策における目標の重要性をどう捉えているかを体系的に評価・比較した、初の実証研究プロジェクトである。Q技法に基づいた結果によると、「薬物のない自律的な生活」の促進をめぐる目標が重要であるという点について、実務家の見解は一致している。しかし、それがなぜ重要なのか、またその社会的状態に至るための望ましい「道のり」が何かについては、解釈が「回復支援者」、「道徳的保護者」および「犯罪管理者」という三つの異なる視点によって分かれていることが明らかになった。
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自由記述の分野 |
犯罪社会学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
薬物依存症および再犯をめぐる課題が大きくなってきた中で、本研究の結果は、政策の実践に関わる実務家の見解を検討する重要性を見せ、異なる政策目標がどの程度優先されるのかに関して、重要な証拠を提供するものである。この点において、多数の対立軸の存在があることから考えると、複数機関の連携が分断されたり、効果的でない対策が実施されたり、違法薬物を使用する人々にとって望ましくない、有害な結果をもたらしたりする可能性がある。そこで、本研究結果は、違法薬物使用への対応に関して、どのような目標を重視すべきなのか、またそれらをどう達成すれば良いのかなどの重要な議論に貢献するものである。
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