本プロジェクトは制度外の権力の奪取をどのように正当化するか、という重要でありながらもこれまで体系的な研究が欠けてきた問題について、取り組むものであった。このように未開拓な分野において、理論面と実証面で着実に研究を進展させ、それらを複数の査読付き学術雑誌にて報告したことで、同分野における今後の発展の基礎を提供することができたと考えている。 また、どのような形での体制変動であろうと、当事者は「民主主義の追求」という形でその事象をフレーミングしようとするという点は興味深く、観察者としての我々が体制変動を認識する際に一つの注意点として意識すべきことでもある。
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