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2019 年度 実施状況報告書

大量破壊兵器の拡散の相互作用に関する理論・実証研究

研究課題

研究課題/領域番号 19K13627
研究機関大阪大学

研究代表者

日高 薫  大阪大学, 国際公共政策研究科, 招へい研究員 (70806124)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード安全保障 / 国際関係論 / 大量破壊兵器 / 軍縮不拡散
研究実績の概要

本研究は、核兵器の拡散と生物化学兵器の拡散の相互作用に関する理論仮説を提示し、それを定量的・定性的に実証することを目的とするものである。2019年度は、本研究プロジェクトの初年度にあたる。研究実績としては、以下の二点で進展があった。
第一に、国際社会による対応のなかでも、特に米国(1960-70年代のニクソン政権)の動向と認識に焦点を当てた事例分析である。本研究の理論枠組み全体をカバーしているわけではないものの、予備的考察として文献調査と史資料の分析を進めたところ、理論仮説の因果メカニズムを支持する実証的結果(大量破壊兵器どうしの相互作用に関する政策決定者・外交当事者の認識とその変遷)をすくい取ることができた。この結果は、本プロジェクトの実証的基盤のひとつとして重要な進展と言える。研究成果は論文にまとめて、査読付きの国内学術雑誌に投稿済みである。
第二に、対象国の国内における軍の役割と国際社会による関与との相互作用に着目した分析が大きく進展し、予定よりも早く成果公表が可能となった。具体的には、査読付き海外学術雑誌にアクセプトが1本、査読付き海外学会報告1回、査読付き海外学術雑誌への投稿済み(under review)が4本と、当初の計画以上に生産的であった。来年度はこれらを掲載に持っていく作業とともに、成果の取りまとめと公表が充実していた分やや後ろ倒しになっていたデータの収集・分析作業を進めていく予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の計画とはいくぶん異なっているものの、想定外に研究が進み業績の公表が可能となったためというポジティブな理由によるものであり、その点では順調と言える。
もっとも、計画時点で初年度に予定していたデータセット構築等で取り残された作業もあることから、計画以上の進展とまでは言えない。

今後の研究の推進方策

本年度は、データセット構築を完了させたい。この作業はリサーチ・アシスタントの雇用も検討している。
それを踏まえたうえで、データ分析とケーススタディを実施し、成果として論文を査読付き学術雑誌に投稿する予定である。
上記と並行して、2019年度に投稿した論文を掲載まで漕ぎつける作業に取り組んでいく。

次年度使用額が生じた理由

コロナ禍の影響で年度末の海外学会報告の出張予定がキャンセルとなったため。
元々は現在使用中のコンピュータの買い替えの必要性の発生に備えた財源として確保していたものなので、本年度は、当初予定していたコンピュータの買い替え、ないしは海外学会報告のいずれかの用途に使用する予定。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2020

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] Coups and Framing: How Do Militaries Justify the Illegal Seizure of Power?2020

    • 著者名/発表者名
      湯川拓、日高薫、九島佳織
    • 雑誌名

      Democratization

      巻: forthcoming ページ: -

    • DOI

      10.1080/13510347.2020.1740207

    • 査読あり
  • [学会発表] What Do We Call a Political Upheaval? The Blurred Boundary between Coup and Revolution,”2020

    • 著者名/発表者名
      九島佳織、日高薫、久保田雅則、湯川拓
    • 学会等名
      International Studies Association 60th Annual Convention
    • 国際学会

URL: 

公開日: 2021-01-27  

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