研究課題/領域番号 |
19K13631
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研究機関 | 放送大学 |
研究代表者 |
白鳥 潤一郎 放送大学, 教養学部, 准教授 (20735740)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 主要国首脳会議 / G7サミット / 国際経済秩序 / 日本外交 |
研究実績の概要 |
本研究の第二年度に当たる2020年度は、コロナ禍に伴って研究計画を再調整することを迫られた1年であった。第一年度末に実施予定で延期していた海外史料収集が再延期となっただけでなく、国内での史料収集や図書館での調査も実施困難となり、研究計画を大幅に修正せざるを得なかった。
以上を断った上で、第二年度の研究実績の概要は以下の通りである。第一に、草稿にまとめている第5回(東京)サミットに関する論文の執筆を進めた(ただし、外交史料館での追加的な調査が困難となったことから、投稿には至っていない)。第二に、シェルパ経験者を含む複数の外務省OBと経済産業省OBにオンラインでのインタビューを実施した。その成果の一部が藤井宏昭(細谷雄一、白鳥潤一郎、山本みずき編)『国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ――藤井宏昭外交回想録』(吉田書店、2020年)として刊行され、解説を執筆した。第三に、本研究課題の前後の時代や背景に関わる著作として、宮城大蔵編『平成の宰相たち――指導者16人の肖像』(ミネルヴァ書房、2021年)に「第1章 宇野宗佑・海部俊樹・宮澤喜一――経世会に翻弄された宰相たち」を寄稿し、白鳥潤一郎・高橋和夫『世界の中の日本外交』(放送大学教育振興会、2021年)を公刊した。
上記の成果を通じて、本研究の分析対象時期である1975~1983年の持つ意味への理解を深めると共に第三年度に向けた課題が明らかとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究は「やや遅れている」と評価しているが、その理由を端的に記載すれば「コロナ禍」である。海外史料収集の実施の見込みが立たないのみならず、外交史料館が一時閉館、開館後も人数制限が続いているために集中的な調査ができないことや、各大学図書館等の利用が制限されたことで投稿論文を仕上げられなかったことの影響も大きい。
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今後の研究の推進方策 |
コロナ禍の長期化が見込まれる状況もあり、海外史料収集に代えて史料集の購入や取り寄せ、データべースの導入を図ると共に研究期間の延長も含めて研究の進め方の再検討をしている。また、研究成果を論文として随時公刊するのではなく、当面は研究会等で暫定的な報告を行いつつ、公刊はコロナ禍が終息した後にすることも含めて柔軟に対応したいと考えている。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍に伴って第一年度末と第二年度に実施予定だった海外史料収集が延期になった他、国内での史料収集やインタビュー等の実施も見送らざるを得なくなったため。
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