望ましい利益配分を目指して: 協力ゲームの解の公理的分析

2023 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 19K13651
• 研究種目: 若手研究
• 配分区分: 基金
• 審査区分: 小区分07010:理論経済学関連
• 研究機関: 東京理科大学
• 研究代表者: 中田 里志 東京理科大学, 経営学部ビジネスエコノミクス学科, 講師 (90822453)
• 研究期間 (年度): 2019-04-01 – 2024-03-31
• キーワード: 協力ゲーム / 公理化 / シャープレー値 / オーウェン値 / コア / ポテンシャル / 安定性 / 単調性

研究成果の概要

本研究課題は, 協力ゲームにおける規範的に望ましい解に関しての公理的な分析を主目的とするものである. 協力ゲームの解は複数の主体の間での利益配分方法に対応し, 配分ルールの基礎を与える公理分析は企業内での賃金ルールや企業間での共同事業によって得られた利益の配分方法をどのように設計するべきであるかといった現実的な問いに対して理論的な示唆を与えることができる. 本件研究課題の成果として, 社会構造の定まった協力ゲームにおける新たな解の公理的基礎付けに関する論文を含め5編の国際査読付き雑誌に掲載し, 4編のワーキングペーパーを公開している.

自由記述の分野

ゲーム理論, 社会選択理論, ミクロ経済学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究課題は, 協力ゲームの解の公理的分析を主たる目的とするものである. 協力ゲームの解は, 例えば企業内での賃金ルールや複数の企業が共同事業を行なった際の利益の配分ルールに対応し, その研究成果は実際にどのような配分ルールを実装すれば良いかについての理論的な根拠と方法を示唆するものとなる.