マクロ経済学的なアプローチで家族の経済学について研究を行った。主なテーマは、アメリカにおける保育市場についてである。私は1990年代後半に保育価格が急激に上昇したことを見つけ、またクリントン政権の社会保障改革に起因する仮説を示した。これを保育市場均衡モデルで検討した。 さらに、世界的なコロナ危機を受け、家計の消費行動に関する新しいプロジェクトを開始した。特に、日本の10万円特別定額給付金に対する限界消費性向(MPC)を研究した。行政手続きに起因する支払いタイミングの違いを自然実験として利用した推計で、MPCは家族規模や家族類型に依存せず、ほぼ均質であることが分かった。
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