本研究では (問い1)政治的支配者が将来にわたって確実に領地を保有する見込みを得ることで、領地への土地開発改良投資を増やすのか (問い2)土地区画変更コストと土地利用の関係を分析するために、大土地所有がどう長期的な影響をもたらすのかを分析した。(1)に関しては、江戸時代を用いた分析により実際にリスクが低下する事が投資を促進することが判明し、論文が開発経済学のトップジャーナルに掲載された。(2)に関しては、大名屋敷のような区画が大きいところは、現代も依然として大きな区画が残っていること、またそれが高層ビルの建築を可能にし地価の上昇が見られることなどが判明し、論文は国際学会で賞を受賞した。
|