研究課題/領域番号 |
19K13927
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研究機関 | 甲南大学 |
研究代表者 |
関 めぐみ 甲南大学, 文学部, 講師 (20793045)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | マネージャー / 学生スタッフ / 経験記述 / フォーカス・グループ・インタビュー |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、女子マネージャーの活動内容(仕事)と意識についての「語り」をもとに、社会学研究の新しい方法論であるInstitutional Ethnography(IE)を用いて、女子マネージャー制度における制度的な性差別の存在と女子マネージャーがセクシュアル・ハラスメントを甘受しやすい要因について明らかにすることにある。2022年度の成果は、以下の通りである。 1.「経験記述」の分析:2021年度に倫理審査を経て実施した、5大学アメリカンフットボール部の学生スタッフ67名のフォーカス・グループ・インタビュー(FGI)では、事前に「経験記述」を提出してもらった。提出された66名分の「経験記述」を分析し、次の論文にまとめた。→関めぐみ(2023)「大学運動部活動の学生スタッフのためのInstitutional Ethnography(1)――経験記述から見える組織の一員としての「女子マネージャー」」『甲南大學紀要文学編』173:109-121. 2.マネージャーへのFGIの分析:学生スタッフ67名のFGIのうち、「女性」かつ「マネージャー」であると回答した20名の語りに着目し、マネージャーの仕事について分析した。この成果は、スポーツ社会学会(於:中京大学)にて口頭発表を行った。→関めぐみ(2023)「「女子マネージャー」の 「見えない仕事」の意味 ――大学アメリカンフットボール部学生スタッフの語りから」 3.IE研究についての情報収集と意見交換:IEに関するオンラインイベントに2回参加し、最新の情報を集めた。また、IE創始者の Dotothy Smith氏と親交の深かった上田洋子博士と月1回程度オンラインで意見交換を実施した。 4.先進的な研究についての調査:「ジェンダーとスポーツ学会」および「スポーツ社会学会」に参加し、情報収集を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2021年度に実施した調査の結果について、紀要論文と学会発表という形で発信ができたため。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は、67名のFGIのうち、「マネージャー」20名以外の、「トレーナー」23名、「アナライジングスタッフ」19名、「チアリーダー」5名の分析を進め、学会発表および投稿論文としてまとめる予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
2023年度後期に半年間の在外研究(於:ハワイ大学)を予定しており、現地での調査や海外での学会発表のために使用できるよう意図的に残金を発生させた。
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