母マウスの高脂肪食(HF食)による食餌誘導性肥満(DIO)が出生仔に及ぼす影響を検討した。仔マウスの体重推移は若齢期では高値、老齢期では逆に低値傾向であった。エンドトキシンショックに対する応答として、母マウスDIOにより炎症にかかわるサイトカイン産生を調節して炎症病態を調整する因子である熱ショックたんぱく質70(HSP70)発現量が有意に高値を示した。また、脾臓HSP70発現量とIL-10産生量(脾臓細胞T細胞マイトジェン刺激)に有意な正の相関を認めた。以上の結果より、母マウスのDIOは仔マウスの老齢期における炎症病態の調整機構に影響を及ぼすことが示唆された。
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