研究課題/領域番号 |
19K14153
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研究機関 | 四国大学 |
研究代表者 |
鈴木 智子 四国大学, 看護学部, 准教授 (60518067)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 多職種連携 / 小児がん経験者 / 家族支援 |
研究実績の概要 |
2010年以降の小児科、小児看護、家族看護関係について文献データベースを用いて文献検索を実施し、小児がん関連の文献の要約とまとめを行うことで、研究の動向と課題を明らかにした。長期入院した後の移行医療支援として治療経験者の約半数は長期治療の影響で身体的問題や教育的課題を抱えているといわれ、退院後も数十年にわたる健康障害に対して支援が必要であることがわかった。そこで、医療継続に関する移行支援や入院中の家族支援、インクルーシブ教育システムの必要性が示唆された。 研究発表も予定通り実施した。ただし当初、The 6th International Nursing Research Conference of World Academy of Nursing Science において小児がん患児と家族支援に関する研究の動向について発表を予定していたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響により開催中止となったため同学術集会の抄録集内での発表となった。 また、研究の基盤となる理論(家族システム、家族機能尺度)の使用に関して専門的知識の提供を受け、今後の調査に向けての質問紙作成を行った。関西方面への移動が制限された時期であったため、メール会議で実施するよう努めた。 所属大学の倫理審査専門委員会に研究実施計画書を提出するとともに、承認後に質問紙調査を実施できるよう準備を進めている。調査は、長期入院を経験して小児慢性特定疾病制度を継続申請している家族を対象として、退院後の生活上の困りごと、本人とその家族が抱く身体上の留意点をインタビュー調査により質的にまとめていく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究代表者の所属機関の異動により、研究環境が変化したことで年度当初の研究スタートとは言えない状況ではあったが、大学各部署のご協力により今年度の目的はおおむね順調に進展していると考える。 次年度は学外調査を予定しており、実施施設の検討と調査協力の依頼を順次行っていく。
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今後の研究の推進方策 |
新たな病院や施設に対し研究協力を依頼して介入調査を実施し、小児がん経験者とその家族へ向けた支援内容をまとめていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
2019年度に発表を予定していた国際学会(The 6th International Nursing Research Conference of World Academy of Nursing Science)に参加登録したが、急遽、新型コロナウイルス感染症の拡大によって当該学会が抄録発表に変更されたため、旅費の執行が少なくなったことが次年度使用額に変更を生じた最大の理由である。次年度使用計画は、調査実施に伴う調査費用と研究協力者への謝金および実施協力者への人件費を予定している。実施協力者との連絡にかかる通信費用などその他としての費用があげられる。
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