研究課題
若手研究
育児に対する感情は肯定的感情と否定的感情の両方が共存していることが示された。また、否定的感情から肯定的感情へ、肯定的感情から否定的感情へといった両感情の転換の様相を具体的な育児場面との関連から検討した結果、食事・睡眠・清潔などの基本的生活習慣から安全やルール遵守などの社会的生活習慣までを含む子どもへのしつけと密接に関連していることが明らかになった。
子ども学および保育学関連
育児への感情について否定的から肯定的へ、肯定的から否定的へと転換する側面を捉え、具体的な育児場面との関連を明らかにしたことで、近い将来親になりうる若者には育児への具体的な理解を深める効果が期待できるとともに、育児期の母親には具体的な支援を行う際の有効な知見として活用できる。肯定的感情から否定的感情へ変わり、それが過剰になった場合、育児虐待などのリスク要因となるため、どのような育児場面で感情の転換が起こりやすいかを提示した本研究の知見は、児童虐待を予防する資料としても貢献できると考えらえる。