研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来、メタ認知の処理段階である監視過程と制御過程は一連の過程として捉えられがちであった。しかし、ヒト成人ですら実験場面ではメタ認知を利用した行動最適化を示さないこともある(Yuki et al., 2019, Anim Behav & Cogn)など、近年メタ認知の監視・制御過程は必ずしも連動しないことが明らかになりつつある。本研究で開発した、教示によって制御過程の関与を操作する実験プロトコルは、両過程の関係性を研究する端緒となる。また、実験結果は制御過程では確信度以外の外的な要因が多く参照されることを示唆するが、この知見は両過程をつなげるメカニズムの理解に貢献するだろう。
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