研究課題
若手研究
sl(3)の最高ウェイトが(n,0)の既約表現で色付けされたジョーンズ多項式においてadequateな絡み目に対するtailの存在を示した。また、sp(4)についても最高ウェイト(n,0),(0,n)の既約表現で色付けされた(2,m)-トーラス絡み目のtailを得た。石橋典氏との共同研究でsl(3),sp(4)のクラスプ付きスケイン代数がsl(3),sp(4)から構成される曲面の量子クラスター代数へ埋め込まれることを示した。
量子トポロジー
高階の結び目の tail の明示式については、 sl(3) の場合にトーラス絡み目の tail が頂点作用素代数のある表現に関する指標と対応することが示された。そのため sp(4) において得られた tail が同様に頂点作用素代数の指標で得られる可能性がある。更に、量子クラスター代数との対応では例外型リー代数 g(2) に関しても同様の研究を進めており、これら rank 2 の場合の対応からさらに高階の対応についての研究の指標となる。また、クラスター代数はFock-Goncharovによる曲面の局所系のモジュライ空間の関数環に対応していることから、モジュライの研究への応用も見込まれる。