研究課題/領域番号 |
19K14544
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分11020:幾何学関連
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研究機関 | 信州大学 (2020-2022) 国立研究開発法人理化学研究所 (2019) |
研究代表者 |
窪田 陽介 信州大学, 学術研究院理学系, 講師 (30804075)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 非可換幾何学 / 高階指数理論 / トポロジカル相 / 作用素環論 |
研究成果の概要 |
本研究の主要な成果は,高階指数理論における作用素の振る舞いに関する一つの観察と,それを適用して得られるいくつかの結果である.骨子となる観察は,ある種の形状をした距離空間上の有限伝播作用素が,その被覆空間に自然に持ち上がるという基本的な事実である.私は,高階指数理論においてかねてより立てられていたいくつかの問い,より具体的には(1)余次元2部分多様体の指数理論 (2) KO-バンド幅の無限性によるPSC計量の障害 (3) 螺旋格子欠陥を持つ3次元トポロジカル物質におけるバルク・欠陥対応の数学的証明,の3点に対して,この観察が解答を与えることを示した.
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自由記述の分野 |
非可換幾何学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高階指数理論は,作用素のなす空間のトポロジーを扱う抽象理論で,これまでに高度に非自明な理論的枠組を構築することに成功している.一方それに比べると,その抽象論がどのような問題に適用されうるかについての知見はまだ不足している.本研究では,分野が培ってきた理論がどのようなことを証明する能力を持っているかについて,具体的な事例の研究をもって理解を推し進めることができた.このような方向性の研究は,分野の知見を数学全体の中に根付かせるために大切である.
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