研究課題
若手研究
べき乗型の非線形シュレディンガー方程式の一般化として,非斉次非線形シュレディンガー方程式の終値問題の研究を行った.副産物として,空間3次元以上における逆2乗べき型ポテンシャルを持つ非斉次非線形シュレディンガー方程式の解の漸近挙動を得た.また,空間1次元において3次の非線形クライン-ゴルドン方程式系・非線形シュレディンガー方程式系,非局所非線形シュレディンガー方程式,微分形4階シュレディンガー方程式,星型グラフ上の非線形シュレディンガー方程式の解の漸近挙動についても研究を行った.
偏微分方程式論
非斉次非線形シュレディンガー方程式の解の漸近挙動の研究により,高次元における非線形分散型方程式の解の漸近挙動が得られる一つのモデルを与えることができた.特殊な例かもしれないが,高次元の解の漸近挙動を解明するための端緒となることが期待される.また,1次元3次の非線形クライン-ゴルドン方程式系や非線形シュレディンガー方程式系の解の漸近挙動の分類は類似の構造を持つ非線形偏微分方程式系の様々な研究に応用が可能なものである.