研究課題
若手研究
核融合炉において炉壁への熱負荷低減手法として有力視されている非接触プラズマと、上流で起こる不安定性に起因する突発的なパルスプラズマとの相互作用に関する研究を、直線型装置Magnum-PSIを用いた実験および2次元プラズマ流体シミュレーションを用いたモデリングにより進展させた。非接触プラズマへパルスプラズマが侵入すると、ターゲットにおいてパルスの前半部分は観測される一方で、後続のパルスは自身が発生させるリサイクリング粒子束の促進により抑制されると結論づけた。
核融合学
熱核融合発電の実現に向けて、炉心からの過渡的な熱粒子放出現象に伴う炉壁への熱負荷を低減することが必須である。本研究では、パルスプラズマ自身が発生させるリサイクリング粒子束が後続のパルスを減衰させる現象を見出した。この現象を利用・発展させることで、非接触プラズマを用いた過渡的熱負荷の緩和手法を確立させ、熱核融合発電の早期実現に貢献できると考えられる。