研究課題/領域番号 |
19K14771
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分16010:天文学関連
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研究機関 | 国立天文台 |
研究代表者 |
石川 遼子 国立天文台, 太陽観測科学プロジェクト, 准教授 (00709636)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 太陽物理学 / 天文 / 紫外線 / 偏光 / プラズマ・核融合 |
研究成果の概要 |
なぜ6千度の光球の上空に100万度のコロナが存在するのか?光球とコロナの間には、彩層と呼ばれる大気層が存在し、そこで起こる磁気流体現象が鍵を握ると考えられている。紫外線の偏光スペクトルは、地上観測では得られない彩層上部・遷移層の磁場が測定できると期待されており、その有用性の検証を目指して開発されたのが観測ロケット実験CLASP(2015年打ち上げ)、CLASP2(2019年打ち上げ)である。本研究は、CLASP2で得られた電離マグネシウム線波長域(波長280 nm)の偏光スペクトルを解析し、光球から彩層最上部へ繋がる磁力線の姿を明らかにし、紫外線偏光スペクトルの有用性を改めて実証した。
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自由記述の分野 |
数物系科学、太陽物理学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果をもとに新たな観測ロケット実験CLASP2.1が立ち上がり、2021年秋に観測が実施された。また、次期太陽観測衛星Solar-C EUVSTの次の計画や海外の将来ミッションとして、紫外線の偏光分光観測を用いた宇宙から磁場を計測する太陽ミッションの検討が進められている。本研究成果は、これらの将来計画の検討を加速させることは明らかである。さらに、太陽フレアやコロナ質量放出など、太陽の活動現象は、我々の生活と密接な関わりを持っている。紫外線の偏光分光観測による磁場測定が定常的に実施されるようになれば、これらの活動現象の理解を大きく進展させることができる。
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