軽量かつ高強度な材料である炭素繊維強化プラスチック(CFRP)の製造時や使用時に発生する欠陥,損傷を検出しその寸法を推定するための渦電流試験技術を開発した.渦電流試験は非接触で大面積を高速で検査可能な手法であるが,従来法は非均質材料であるCFRP内の導電性のばらつきの影響を受けやすく,かつ材料の深部にある欠陥,損傷の検出が難しいという課題があった.本研究では,導電性のばらつきによる信号変化に影響を受けにくく,より深部まで感度よく検査可能な試験法や信号処理法を調査し,CFRPの強度低下につながる層間はく離と繊維うねりを明瞭に可視化できるようにした.また,それらの寸法推定手法を構築した.
|