研究課題
若手研究
瞬間的にエネルギーを放出するパルスパワーによる衝撃波は水質浄化やリサイクルなどに応用されており非常に有用な技術である.超臨界流体は抽出,分解,洗浄など多岐にわたる応用が存在するが,衝撃波の適用例はほとんどない.パルスパワーによる衝撃波を超臨界流体中で発生させることにより,応用の幅が広がる可能性がある.本研究では,パルス放電プラズマによる超臨界流体中衝撃波の応用に向け,レーザを用いて超臨界二酸化炭素中の衝撃波を可視化した.観測結果より衝撃波の構造やマッハ数がの特性が明らかとなった.
パルスパワー工学
本研究により超臨界二酸化炭素中の衝撃波のマッハ数(衝撃波の流れの速さと音速との比)が超臨界流体の臨界点近傍で極大値をもつことが明らかになった.マッハ数が極大値をもつことは,瞬間的・局所的に高圧力であり大きな密度差を発生させることができるという点において,既存の技術,例えば超臨界二酸化炭素抽出等の技術の改善・超臨界流体中衝撃波の新たな応用技術に繋がると考えられる.