近年,大気圧プラズマの医療,環境,農業をはじめとした幅広い産業分野における応用研究が進められている。それらのための基礎データはデータベースにまとめられているものの,低ガス圧力下でのデータが多く,大気圧下での基礎データは十分でないのが現状である。本研究では,これまでの低ガス圧力下で得ることの難しかったイオン・分子反応の反応速度定数を大気圧移動度測定結果より決定することを試み,いくつかのクラスターイオンについて実験結果とシミュレーション結果のフィッティングにより,イオン移動度,イオン分子反応の反応速度定数を推定することに成功した。
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