研究課題/領域番号 |
19K14984
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分21020:通信工学関連
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
野崎 隆之 山口大学, 大学院創成科学研究科, 准教授 (70707497)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 消失訂正符号 / シフト演算 / 噴水符号 / 復号法の高速化 / ランダムアクセス / 分散ストレージ / 可逆ブルームアップテーブル |
研究成果の概要 |
情報をパケットに分割して送信し,一部のパケットが消失してしまう条件下で,受信側に正確な情報伝達をする問題をパケット消失問題と呼ぶ.通信や情報分野のいくつかのシステムで生じる問題はパケット消失問題とみなすことができる.パケット消失問題の解決にはパケット消失訂正符号の適用が有効である. 本研究では,種々のパケット消失問題とみなせるシステムに対して,シフト演算を利用したパケット消失訂正符号を適用することで,既存法を上回る性能を有するシステムを構成した. さらに,シフト演算を利用したパケット消失訂正符号の復号の高速化ならびに符号の改良を与えた.
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自由記述の分野 |
符号理論
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果によって,シフト演算を利用したパケット消失訂正符号は噴水符号とよばれるマルチキャスト通信向けの誤り訂正符号だけでなく,分散ストレージシステムやランダムアクセス,可逆ブルームルックアップテーブルなどの種々のシステムにおいても性能改善が可能であることを示すことができた.この結果は,パケットの符号化において,単に排他的論理和を用いるだけでなくシフト演算を利用したほうが良いことを示唆しており,今後の符号の構成に一つの知見を与えたといえる.
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