研究課題
若手研究
本研究では、地震時における構造物の損傷度評価を目的として、加速度応答の2階微分を用いた手法の適用性を検討した。これまでの研究では加速度2階微分を算出するにあたり、微分処理の方法までは未検証であった。そこで、アナログ回路で微分処理を行う加速度微分センサを試作し、振動台実験によってその適用性を検討した。その結果、本提案手法によって構造物の荷重変形関係に生じる非線形性を検出することが可能であるものの、具体的な損傷位置を同定することが困難であるという適用可能範囲を明らかにした。
建築構造
地震等による災害が発生した際に、建物の継続使用性や避難の必要性を迅速に判断すること非常に重要である。本研究では加速度応答の2階微分というこれまであまり着目されていなかった物理量を用いることで、地震時に生じる損傷を検出できる可能性を示した。併せて、加速度2階微分を計測できるセンサ開発とその適用可能範囲の検証によって、実用化に向けた基礎的なデータを蓄積することができた。
