人を繋ぎとめる場所に関する研究を行うことは、被災時における地域のレジリエンスを高めることや地方における地域運営といった地域計画的な意義に加え、近年注目されるプレイスメイキングといった場所の創生手法に関する方法論並びに場所を創生する意味を明確にすることに寄与するものである。空間から場所の時代へと移行しつつある現代社会において、場所の持つ効果を多角的に解明し、その本質に迫ることは新たな時代を形成していく上で重要不可欠な行為である。本研究では被災地における従前地区への帰還という特殊条件下において、人を繋ぎとめる場所の特性を解明する手掛かりを得ようとしたものである。
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