研究課題
若手研究
Mgは7.6mass%と高い水素吸蔵量を示すが、その反応速度が遅く、触媒の添加やサブミクロン化による改善が提案されてきた。Mgの水素化組織を注意深く観察すると、バルク状のMg内部には表層で生成したMgH2(sur)に加えて未反応のMg内部でもMgH2(int)が生成することがわかった。このMgH2(int)の成長は反応場となるMg母相に影響し、核生成頻度は水素の供給量と欠陥が影響することが分かった。
水素貯蔵材料
水素ガス-Mgの気-固相反応で生成すると考えられていたMgH2は、Mg中へ固溶した水素とMgの固-固相反応によってもMgH2が生成することが明らかとなった。多くの場合の反応は気液、固液界面を議論とするため、気相や液相の圧力を無視する場合が多いが、固相内反応で反応が進むため、反応場となるMgの影響が議論されることになる。固相内での濡れを考える必要があり、界面反応の新たな分析に役立つものと期待される。