日本で発見され、実用化が進められてきたエアロゾルデポジション法は、装置自体は単純であるものの、製膜の条件だしのためのパラメータが多く、手探りで進められてきた経緯がある。製膜機構や製膜中の温度圧力環境などが明らかとなっていなかったからである。本研究ではその最初のステップとして製膜中の温度を測定し、製膜が室温で生じていることを明らかとした。微粒子を溶かして製膜する溶射などとは全く異なる振舞である。また、微粒子の衝突圧が大きいほど絶縁性の良い膜が得られることも明らかとなった。今後AD法の高度化に向けた重要な実験事実を明らかにすることができた。
|