アンモニアは特に農業用肥料の主材料として、世界で最も生成されている最重要化学物質である。その生成量は年間1.8億トンにも達し、アンモニア生成エネルギーは世界の全消費エネルギーの内の1%を占める。今後懸念される人口増加に伴うアンモニア消費量の増大を考えると、エネルギー消費を抑えた効率的アンモニア合成手法の確立は最重要の課題である。 本研究によって得られたアンモニア合成触媒は、固体触媒としては初めて100℃程度の低温からアンモニア合成を可能とする触媒であり、アンモニア合成に係るエネルギーを大幅に低減する可能性を有している。以上の理由から社会にインパクトを与えるものと考えられる。
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