研究課題
若手研究
製薬,食品,環境分野の基本的な分析技術であるクロマトグラフィーの性能は,カラムに充填する粒子やその充填状態の均一性に依存する。本研究では,微細加工技術を利用してカラム内の不均一性を定量的に制御することで,不均一性がカラム性能に与える影響を評価した。充填状態の欠陥や粒子全体の粒度分布に比べて,隣接する粒子間のサイズ差がカラム性能の悪化の主な原因であることを明らかにした。
マイクロ分析
本研究で作製したモデルカラムはカラム内均一性の指標として用いることで,従来,評価不能であった粒子充填カラム内部の構造の不均一性,充填状態に関する情報が得られるようになる。カラム効率の向上は根本的な分析性能の向上につながる。近年は3Dプリンタなどの発展により,一体成形型のカラムの期待も高まっており,カラム内充填構造がカラム性能に与える影響評価する本手法が与えるカラム設計に与える学術的意義は大きい。