イオン液体の巨大な熱電応答について実験的研究を行った。温度差という外場に誘起されるイオン分極を電圧の起源として示すとともに、熱充電可能なキャパシタへの応用を示した。電子デバイスの駆動デモとして、当該熱電キャパシタを用い、熱から作った電力による赤色LEDの点灯を実証した。一方、特定のイオン液体をCNTに複合することで、カーボンナノチューブ(CNT)をn型材料に制御できることも別途明らかとした。CNTのドーピングは通常、CNTをドーピング剤溶液に浸漬して行われるが、有機溶媒ではなく水をプロセス溶媒として使えることを見出しており、ドーピングプロセスに対するグリーンケミストリ適用可能性も併せて示した。
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