イオン液体と呼ばれる物質群の中には高い二酸化炭素の溶解性を示すものが存在し、二酸化炭素分離技術への応用を目指した研究がされてきた。イオン液体はそれを構成する陽イオン・陰イオンの組み合わせにより膨大な種類が存在し、その中から高性能なものを見つけるためにはイオン液体の気体溶解メカニズムの理解に基づいたスクリーニング方法が不可欠である。本研究では、イオン液体の気体溶解メカニズムと深く関わる液体中のサブナノサイズの空隙を探るプローブ分子として一重項酸素を提案し、イオン液体中の分子の発光波長とカチオン・アニオンの構造の関係を調べることで実験的な立場から空隙について議論した。
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