研究課題
若手研究
本研究課題は蛍光顕微鏡と原子間力顕微鏡を組み合わせたハイブリッド顕微鏡によって、トリボルミネッセンス(結晶の粉砕に伴って発光する現象)を単一マイクロ結晶レベルで観察し、そのメカニズムの解明を試みるものである。本研究課題を通じて、サブマイクロサイズの結晶の効率的な生成方法を確立し、またミクロレベルはバルクレベルとは異なる状態にあり、トリボルミネッセンスが発現しない状態にあることも明らかになった。
機能性発光材料
トリボルミネッセンスの歴史は長く、400年以上前から知られた現象である。その一方で、そのメカニズムについては、トリボルミネッセンスを示す結晶の統計を取り、その共通点から推測したものであり、憶測の域を超えない。本研究は、より理学的に有意義な直接的かつ定量性の為に蛍光顕微鏡と原子間力顕微鏡の同時測定を行い、バルクレベルとミクロレベルではトリボルミネッセンスの挙動が異なることを初めて明らかにした。