ダフナン・チグリアン・ラムノフォランジテルペン類は、置換基パターンによって多岐に渡る重要な生物活性を発現することが知られており、新薬創製に繋がる大きな可能性を秘めた化合物である。しかし上記の高酸化度中分子ジテルペンを新薬のリード化合物として活用する事は、その化学構造の複雑さから極めて困難な課題である。本研究ではこの社会的要請の高い問題の解決に挑戦した。その結果、共通炭素骨格を備えた3環性合成中間体の構築法を確立し、共通中間体をから、3種類の天然物、レジニフェラトキシン、プロストラチン、クロトホルボロンの全合成を、いずれも原料から20工程以内で達成した。
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