アミノ酸には鏡像関係にあるL体とD体が存在するにも関わらず、天然に存在するアミノ酸の殆どがL体で構成されている現象をホモキラリティーといいます。それに基づき生体は医薬品等の鏡像異性体間で異なる応答性を示すため、その正確な評価法の開発は重要です。さらに、なぜホモキラリティーを形成したかを解き明かすために鏡像対称性が破れる原因となる微小のキラリティの検出手法も等しく重要です。今回、キラル情報を記憶可能ならせん状高分子を用いて、従来正確な評価が困難であったキラル蒸気の固体状態での正確な評価や、従来法では検出困難な低光学純度サンプルの検出に成功しました。
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