研究課題
若手研究
モータータンパク質は、ATPを加水分解することで生じた化学エネルギーを、動きに変換できるタンパク質であり、細胞分裂などのダイナミックに「動く」生命現象に深く関与する。本研究では、細胞が分裂する過程で機能するモータータンパク質であるCENP-Eやミオシンを、外部刺激(光や還元刺激など)によって制御できる阻害剤を開発することで、染色体の動きや細胞質分裂を操作することに成功した。
ケミカルバイオロジー
本研究で開発したケミカルツール(外部刺激応答性CENP-E阻害剤やミオシン阻害剤)を利用し、細胞分裂を通じて次世代へと系譜する性能を自在に操作することで、細胞運命を元の細胞から劇的に変化させる手段となる。これにより、種々の疾患モデル細胞を構築する方法や、疾患状態にある細胞を正常な状態へと細胞レベルで治療する方法など、新たな細胞工学法の開発に繋がると期待できる。