研究課題/領域番号 |
19K15726
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分38020:応用微生物学関連
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研究機関 | 筑波大学 (2019, 2021-2022) 東京大学 (2020) |
研究代表者 |
永久保 利紀 筑波大学, 生命環境系, 助教 (20826961)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 膜小胞 / コリネ型細菌 / 鉄 |
研究成果の概要 |
Corynebacterium glutamicumにおける膜小胞の産生メカニズムを解明し、細胞外物質輸送における本菌の膜小胞の機能に関する知見を得 ることができた。C. glutamicumが多様な組成の膜小胞を異なる経路から作り分けることを明 らかにした。さらに、外膜成分からなる膜小胞については、細胞外において鉄イオンを捕捉するキャリアーとして機能しうることも発見した。上記の研究成果により、外膜由来膜小胞が鉄欠乏条件下での 本菌の生育を向上しうることが明らかになっただけでなく、栄養条件に深く関連する本菌の代謝経路を膜小胞で制御する新たな技術への可能性も拓かれた。
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自由記述の分野 |
応用微生物学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究課題を通じて得られた成果は、微生物が産生する膜小胞の形成メカニズムおよび生物学的機能に関する重要な知見を提供した。Corynebacterium glutamicumは、病原細菌である結核菌などを含むミコール酸含有細菌群に属しており、この菌群が産生する膜小胞の機能に注目が集まっている一方で、これまでその産生メカニズムは明らかになっていなかった。また、本研究成果ではCorynebacterium glutamicumが膜小胞を介して細胞外の鉄を獲得する可能性も示唆されており、これは産業上重要な本菌の生育や代謝を制御する上での新たなアプローチにつながる知見となりうる。
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